NOT YOUR EVERYDAY DOORMAT

ネッフリ・アマプラの記憶

ウルフオブウォールストリート

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感想

家族と一緒に見るべきではない。

あらすじ

学歴もコネもない結婚したばかりの22歳の若者ジョーダン・ベルフォートは野心を胸に証券会社に入社。

昼食に高級レストランでコカインを堂々と吸い、客を搾取の対象としか考えないクレイジーなボスから教えられた株取引の極意『客に現実を見せずに株を売り続けろ』を実践し、ドラッグとセックスにまみれた生活を送りながら成功を収めていくが…

 

ストックブローカーというよりかはただの詐欺師味…

ジョーダンも彼がリクルートしてくる仲間も、人のお金を巻き上げては悦に入るような共感性の低いサイコパスばかりで、早く破滅しないかなーばっかり考えてた三時間。

金融商品を売ってる人たちへの嫌悪感と、儲け話で儲かることはないという認識が今一度自分の中でビルドアップした…

ジョーダンの人を洗脳するような、人の思考を無理やりシャットダウンする暴力的な話し方とか、どこにでも売春婦を連れて行ってドラッグを決めた上でのバカ騒ぎは見てるだけでウンザリするし、描写も相当下品なので一緒に見る人を選びますね。思春期のお子さんと親御さんみたいな組み合わせとこの映画の親和性は最悪です。

結局色んな罪状で捕まってジョーダンは服役したわけだけど、刑務所の中だって金がものを言うとうそぶいてて、こういうタイプの話でありがちな、人を騙しまくってきた金の亡者が何かのきっかけで更正する、みたいな流れは皆無。

その仕事に関わっている人はそうじゃないっていうかもしれないけど、普通の人に金融商品売るって多かれ少なかれ、無知な奴から金を巻き上げてやろうっていう気持ちがベースにあるんじゃないかしら。儲かるんだったら人に売らなくない?ファイナンスの世界にはこういうサイコパス味ある奴がいっぱいいるんだろうな。

3時間は長かったし、しつこい乱痴気騒ぎをカットしたらもっとギュッとした映画に出来たんじゃない?とも思ったけど、これでもかこれでもかと続く乱れた生活の中でジョーダンや彼の周りが感じてたかもしれない、現実感のない、疲れてるんだけど羽目を外しまくることを止められない、その感情を観客も追体験できる長さだったのかも。

嫌な奴感をガンガン出しつつ、パワフルに演じたディカプリオさんはやっぱりすごいと思いました。処方薬のオーバードースでラリってそれでも家に帰ろうとカントリークラブのロビーから自分の車まで尺取り虫みたいに移動する場面なんか最高だったわ。長かったけど。